宗派によって違う墓石の注意点

宗派によって違う墓石の注意点

現在日本には13宗56派の宗派があるそうです。それらの墓石の形については、どの宗派も違いはありません。変わってくるのは墓石の正面に書かれている文字です。源空が開いた「浄土宗」では大抵は阿弥陀仏如来を表す梵字である「キリーク」の印字を刻みます。親鸞が開いた「浄土真宗」では、「南無阿弥陀仏」と彫る場合がほとんどです。「天台宗」は中国の隋の智顗(ちぎ)によって開かれ、正面には梵字を掘りますが、これは釈迦如来や阿弥陀如来を表すものです。空海が遣唐使として長安に渡り学んだ密教である「真言宗」は、大日如来を表す刻みます。子供の場合は、地蔵菩薩を表す梵字を彫ります。「日蓮宗」は一番高いところに「妙法」を掘りますが、中には「南無妙法蓮華経」の場合もあります。注意点として、お墓を建てるときは開眼法要という儀式が必要です。これは僧侶を呼んでお経を唱えてもらうことで、お墓に魂を入れ、その完成を祝う儀式をしてもらうというものです。

墓石は希望する文字を彫ったりできる霊園や寺院

墓石といえば昔は、縦長の石に家名を刻んだものや宗派既定の文字を書いたものがほとんどでした。しかし今では墓石の形には縦長だけでなく、地震に強いということで横長のものも出てきています。そしてそこに刻む文字も、希望するものを自由に彫ることが出来ますし、彫り方も「彫り込み」「浮かし彫り」等様々なものから選べます。彫刻する場所も希望することが可能です。墓石の形は角ばったものばかりでなく丸いものや、ギターの形等好きな形にすることも出来ますし、文字ばかりでなく絵を彫り込むことさえ可能です。なかには一流のデザイナーがデザインしたものさえあります。でも所属する宗派によっては、この文字を入れなくてはいけないという決まりがあるところも存在します。注意してほしいのは自分が自由な墓石を建てたいと思うなら、それを受け入れてくれる霊園や寺院を選ぶ必要があります。そのようなときは複数の石材店の資料を集めるというのは、お勧めの方法です。